この記事はこのような方にオススメ
- 食虫植物が冬になると枯れる
- 冬になると生長が鈍化する
- 家庭用温室などのヒーターを探している
- ヒーターの選び方がわからない
- ヒーターの必要性はわかるけど電気代が心配
食虫植物を栽培する上で、最も頭を悩ませるのが
「温度・湿度の管理」ではないでしょうか。
特にネペンテス(ウツボカズラ)のローランド種は日中は25度以上、ハイランド種は20度以上が生育に必要な温度とも言われています。
高湿度を保ちつつ、気温も保つのは乾燥した日本の冬ではかなり難しいです。
そこで高湿度や温度管理するために「室内用温室」もしくは「水槽・ゲージ」などを用い、栽培用のヒーターを設置することが推奨されています。
中には熱帯魚用の水中ヒーターを用いて高温をキープされている方もいますが、
個人的には植物用のヒーターが食虫植物栽培には最適だと思います。
今回は、室内用温室や水槽・ゲージにオススメのヒーターの選び方と、オススメの人気商品を紹介していきます。
初めての食虫植物用のヒーター購入を検討している方や、追加での購入を考えている方の参考になったら幸いです。
植物用のヒーターって?
その名の通り、植物の栽培用に作られたヒーターです。
温室など栽培空間を温めることができ、熱帯系植物には欠かせないアイテムです。
冬の栽培の心臓部分と言っていいものなので、
自分の栽培環境に合ったものを選ぶのが良いです。
パネルヒーター
最も使われることの多い、植物栽培用のヒーターです。
ワット数によって暖めらる上限がありますが、
特に高温をキープしたい方に重宝されています。
プレートヒーター
爬虫類の生育などにも用いられる、プレートになっているヒーターです。
場所を取らず目立たないデザインなので、水槽やゲージを使用する際に
用いられることが多いです。
選ぶ前に知っておきたいヒーターの基礎知識
ではヒーターを選びましょう、
となる前に知っておくとタメになる基礎知識です。
温室の大きさと消費電力の目安
電気式のヒーターの上昇可能な温度は消費電力によって左右されます。
この消費電力のことをワット数として、どのくらい温められるかの指標とされます。
温室サイズ | 消費電力 |
〜0.3㎤ | 150W |
〜0.6㎤ | 200W |
〜0.8㎤ | 250W |
〜1.0㎤ | 300W |
〜1.4㎤ | 400W |
〜1.8㎤ | 500W |
どのくらいのワット数のヒーターにすれば良いのか、あくまで目安ですが、参考にしてください。
温度を自動で一定に管理してくれる必需品
これは「サーモスタット」と呼ばれる温度を自動で一定に管理してくれる装置です。
常にヒーターをつけっぱなしにしておくと、どんどん温室内の温度が上がってしまい、
かえって植物を弱らせてしまうことに。
そうならないためにこのサーモスタットは必需品です。
どのサーモスタットにも共通しているのが
・温度を感知するセンター
です。
ヒーターには元々サーモスタットが内蔵されている、もしくはセットになっているものと、
付属されていないものがあります。
どのヒーターを選ぶにしても、サーモスタットは必ず必要なので、購入時に確認してください。
温室ヒーターの電気代はどれくらいかかる?
空間を温めるとなると、暖房器具のように電気代がものすごくかかるんじゃ?
と心配になりますよね。
あくまで目安ですが、1日12時間稼働すると、
150Wのヒーターは46.8円/日、1404円/月
300Wのヒーターは93.6円/日、2808円/月
となります。
栽培している植物の数や温室の大きさによってここはかなり変わってきますが、
月1000円〜3000円くらいで冬場の食虫植物の生長を促進できるなら安い金額ではないでしょうか。
ちなみに室内の場合は部屋全体も若干温まるので、暖房代わりにもなったりします。
ヒーターの選び方
選ぶ際にチェックしておきたい4つのポイントと注意点を紹介していきます。
step
1ゲージで選ぶ
step
2ワット数で選ぶ
step
3サイズで選ぶ
step
4価格帯で選ぶ
ゲージで選ぶ
どのようなゲージで栽培するかによって最適なヒーターは異なります。
例えば、室内用温室の場合はそれなりの空間になるので、
パネルヒーター一択もしくはパネルヒーターとプレートヒーターの2つ使い、
水槽や爬虫類用ゲージの場合は、
プレートヒーターのみで十分だったりします。
ワット数で選ぶ
消費電力の大きさを表しているワット数=ヒーターの保温力です。
栽培する空間の大きさと比較して、判断するのが良いです。
家庭用栽培で使われることが多いのは
150W〜300Wほどのヒーターです。
サイズで選ぶ
パネルヒーターは小さいものでも高さ10cmほど、
大きなものでは20cm以上の高さだったり、幅30cm以上のものもあります。
それなりの空間が必要になってくる反面、保温性は高いです。
代わりに場所を取らないのがプレートヒーターです。
ほとんどが底に敷くだけなので、省スペースでも問題なく設置できますが、
パネルヒーターに比べると保温できるのは限定的です。
価格帯で選ぶ
主にワット数によって値段が変わります。
パネルヒーター単体であれば150Wは6000円くらいから購入できます。
プレートヒーターはもっと安価なものもありますが、
サーモスタット付きかどうかも必ず確認するようにしてください。
注意点
よくあるのが、
・思ったより温室内の温度が上がらない
・サーモスタットがついていなかった
・ヒーターを付けていたのに植物が弱った
などが挙げられます。
ヒーターを購入する際は想定よりも少し大きめのワット数を選ぶのが良いです。
また、ヒーターを設置したからといって食虫植物にとって理想の環境とは限りません。
「光量」「湿度」「温度」「水やり頻度」など、様々な要因が考えられるので、
そこは試行錯誤していくしかありません。
パネルヒーター?プレートヒーター?食虫植物栽培にオススメ10選
・パネルヒーター
・プレートヒーター
・サーモスタット
この中でも食虫植物栽培に特にオススメのヒーター、サーモスタットを厳選して紹介していきます。
食虫植物にとって最も大事な環境づくりなので、
じっくり吟味することをオススメします。
海野製作所 ウイングヒーター 150W
海野製作所のパネルヒーターです。
コンパクトなサイズ感とアルミの放熱版がついているので、
加湿も一緒にすることができます。
サーモスタットは付いていません。
昭和精機工業 パネルヒーター SP-200
最も園芸用に多く使用されているパネルヒーターの、
昭和精機工業が製造している200Wになります。
サイズのコンパクトさもさながら、狭い温室にも適したコンパクトなサイズ感が魅力です。
サーモスタットは付属していません。
昭和精機工業 パネルヒーター SP-250
こちらも昭和精機工業が製造している250Wのパネルヒーターです。
サイズは少し大きくなりますが、それでも比較的コンパクトで、
火傷や怪我防止のヘッドリング付きが魅力です。
サーモスタットは付属していません。
ピカコーポレイション プレートヒーター FHA-PH10
温室で人気のピカコーポレイションが販売しているヒーターです。
210Wの電力ながら、場所を取らない設計が人気の理由です。
サーモスタットは別売りです。
ビバリア マルチパネルヒーター14W
小さなゲージ用に作られた爬虫類用のパネルヒーターです。
小型水槽などで栽培している方にオススメです。
GEX レプタイルヒートM 20W
45cm〜60cmほどの水槽やゲージに使用することを目的として作られた、
爬虫類用のプレートヒーターです。
サーモスタットは別売りです。
Namotek 園芸発芽マット
発芽用に作られたプレートヒーターです。
サイズが幅広く展開しているため、自分の好みのサイズを探すことができます。
温室ヒーターの補助として使われる方もいます。
RUIZHI サーモスタット
デジタル画面が付いたサーモスタットです。
タイマーも付いていて、開始温度、測定温度、停止温度が一度に見ることができる優れものです。
ヒーターマット専用 サーモスタット
ヒーターマット専用に作られたサーモスタットです。
こちらもデジタル画面付きで、一目でわかるデザインなのが良いです。
GEX イージーグローサーモ
シンプルな作りの爬虫類ヒーター用のサーモスタットです。
ダイヤルを回すだけの操作なので、簡単な操作が良い方にオススメです。
食虫植物に快適な空間を作ろう
食虫植物を栽培する上で、欠かせない空間づくり。
特にネペンテスなど、高温多湿を好む品種を栽培する際の冬越しには必須アイテムです。
購入の参考にしていただけると幸いです。
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