この記事はこのような方にオススメ
- セファロタス・フォロキュラリス(フクロユキノシタ)がどのような食虫植物なのか知りたい
- セファロタス・フォロキュラリス(フクロユキノシタ)の捕食方法を知りたい
- どのような種類があるのか知りたい
- 育て方を知りたい
実は身近(?)な食虫植物。
その中でも近年人気が出てきているセファロタス・フォロキュラリス(フクロユキノシタ)。
不思議な形で魅了するセファロタス・フォリキュラリス(フクロユキノシタ)を紹介します。
セファロタス・フォリキュラリス(フクロユキノシタ)ってどんな植物?食虫植物って?
珍種中の珍種?食虫植物の中でも珍しいセファロタス
奇妙な形をした不思議な植物たち。
その中でも知る人ぞ知る、セファロタス・フォリキュラリス(フクロユキノシタ)。
セファロタスと言われると「なにそれ?」「聞いたことない」という方も多いかも知れないですが、
限られたスペースで栽培でき、とても育てやすい食虫植物なため、近年は育てる方が急増しています。
ぼくはセファロタス・フォリキュラリス(フクロユキノシタ)の魅力に気づいたときには
すでに育てていました。笑
まずはセファロタスのキャラクター(モンスター?)を紹介します。
遊戯王のギガントセファロタス/捕食植物 セファロタスネイル
(引用 https://www.db.yugioh-card.com/)
そのまんま、セファロタス・フォリキュラリス(フクロユキノシタ)ですね。
食虫植物と遊戯王カードの相性が良いのか、ほとんどの食虫植物をモンスターに活用している遊戯王を流石と言うべきなのか笑
食虫植物とは
では食虫植物ってなんなのでしょうか。
書いて字のごとく、虫を食する植物、ということなのですが、 虫を捕まえても食べない植物も存在します。
どこからが食虫植物なのでしょうか。
昆虫や小動物を捕らえ、消化・吸収して栄養を摂る、 というのが食虫植物の定義になります。 なので、捕まえて食べちゃうよ、ってことまでする植物のみ食虫植物ってことですね。
主な食虫植物
ネペンテス(和名:ウツボカズラ)やディオネア(ハエトリソウ)、サラセニア(ヘイシソウ)、ドロセラ(モウセンゴケ)など、
世界で12種19属600種以上、 日本でも20種が確認されています。
捕食方法
虫や小動物を捕まえる食虫植物には、種によって様々な捕食形態に進化しています。 主な捕食方法は4つあります。
ひとえに食虫植物といっても、環境によって見た目も捕食方法も全然違います。
この独特なフォルムは他の植物にはないので、一度ハマると長年育てる愛好家が絶えないのもうなづけます。
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セファロタス・フォリキュラリス(フクロユキノシタ)の基本情報
食虫植物の中でも珍しいセファロタス・フォリキュラリス(フクロユキノシタ)がどこに生息しているかご存じでしょうか?
オーストラリアだよ~
食虫植物は世界の一部の地域を除きあらゆる場所で生息しているのですが、
セファロタス・フォリキュラリス(フクロユキノシタ)はオーストラリアで独自の進化を遂げた1科1属1種の食虫植物です。
動植物が沢山いることでも有名だよね
捕食袋の仕組み
落とし穴式の捕食方法となっており、ネペンテス(ウツボカズラ)やサラセニア(ヘイシソウ)などと同じように葉先に捕食袋を付けます。
上記2属と異なる点としては、飛翔性のハエやハチなどを捕虫するのではなく、アリなどの地面を這う虫の捕食に特化した食虫植物です。
袋の形状や好む環境、捕食袋の色などは個体差があり、1科1属1種といっても様々な顔が楽しめます。
そして何よりの特徴と言えるのが、捕食袋のフタです。
ネペンテス(ウツボカズラ)やサラセニア(ヘイシソウ)なども、種によってフタがありますが、
ほとんどは一度開くと閉まることはありません。
セファロタス・フォリキュラリス(フクロユキノシタ)は唯一といっていいくらい、捕食袋のフタは開閉します。
とはいってもディオネア(ハエトリグサ)のように反射的なスピードで開閉するのではなく、時間をかけて動きます。
ぼくらは一回開くと閉じれないから虫とか
勝手に入ってきちゃうんだよね
分類
セファロタス・フォリキュラリスは和名フクロユキノシタ属の食虫植物です。
分類 | 被子植物 | angiosperms |
真正双子葉類 | eudicots | |
マメ類 | fadids | |
目 | カタバミ目 | Oxalidales |
科 | フクロユキノシタ科 | Cefhalotaceae |
属 | フクロユキノシタ属 | Cephalotus |
種 | フクロユキノシタ | Cephalotus.folicularis |
以前はバラ類と解釈されていましたが、分子生物学の発展によりカタバミ類に分類されるようになりました。
ワシントン条約Ⅱに記載されていましたが、簡単に繁殖が可能であることから、現在は掲載されていません。
特徴・生息域
セファロタス・フォロキュラリス(フクロユキノシタ)の特徴、生息域です。
園芸分類 | 観葉植物、熱帯植物、食虫植物 |
園芸分類 | 多年草 |
草丈 | 1cm〜10cm |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 強い |
オーストラリアの南西部の主に海岸付近に生息しています。
この地域は寒暖差が激しく、そのため食虫植物の中でもセファロタス・フォリキュラリス(フクロユキノシタ)は寒さにも暑さにも強いです。
和名の由来
セファロタス・フォリキュラリスは和名でフクロユキノシタとなっています。
漢字では「袋雪の下」と表記され、山野草のユキノシタに例えて名付けられたと言われています。
セファロタス・フォリキュラリス(フクロユキノシタ)の花
なかなか花を咲かせることを聞かないですが、
状態の良い個体だと咲かせることがあります。
どんな花を咲かせるの?
ディオネア(ハエトリグサ)のようにまっすぐに茎を伸ばし、小さな白い花を咲かせます。
開花の時期もディオネア(ハエトリグサ)と同様に6月から7月頃です。
セファロタス・フォリキュラリス(フクロユキノシタ)の花言葉
色々探してみたのですがわかりませんでした。
セファロタス・フォリキュラリス(フクロユキノシタ)って育てやすいの?
食虫植物は種類によっては日本での栽培が難しいものもいるなか、
セファロタス・フォリキュラリス(フクロユキノシタ)は非常に丈夫です。
ネペンテス(ウツボカズラ)のようにちょっとした環境の変化ですぐに弱ってしまうということはほとんどないです。
基本的な育て方
セファロタス・フォリキュラリス(フクロユキノシタ)含む食虫植物は虫を食べて生長すると誤解されがちですが、光合成のみで生長します。
一年を通して光が当たり、湿度60%以上を保てる環境が理想です。
セファロタス・フォリキュラリス(フクロユキノシタ)の育て方は主に2通りあります。
コスパが良く簡易設備で育てることができる最も簡単な方法です。
インテリアとしても楽しめる飼育方法です。
一通りの設備を整えるのに多少のお金はかかりますが、湿度や光調の管理が楽です。
日当たり
セファロタス・フォリキュラリス(フクロユキノシタ)は日の当たる場所を好みますが、直射日光には強くありません。
また、他の食虫植物のように必ず強い光が必要というわけでもないようです。
鉢で育てる場合は春から秋にかけては戸外の光が当たりやすい環境に置きます。
真夏は直射日光を避け、すだれなどで日の当たりを拡散させるか、間接的に日光が当たるようにするのが良いです。
春と秋は日光がそこまで強く無いので、直射日光でも問題ありません。
冬場は室内に移動し、透明の袋やケースに入れて湿度を保てる環境が望ましいです。
水槽で育てる場合は光量のあるライトを使用し、夜はしっかりと電気を消してあげましょう。
ライトのオンオフが面倒な方はスマート電源を使うのもオススメです。
水やり
鉢で育てる場合は、春から秋にかけては鉢土を乾かさないように頻繁に水をあげます。
冬は気温が低いため、土が乾いたら水やりをするくらいがちょうど良いです。
水槽で育てる場合は湿度70%以上を保ちつつ、週に一回から二回ほど水やりをしてください。
湿度が高いため、カビには要注意。 植物専用のカビを抑えるスプレーがあると良いです。
用土
セファロタス・フォリキュラリス(フクロユキノシタ)は根を育てる食虫植物と言われることもあります。
栄養素の高い用土は向いておらず、水苔が適切と言われています。
根を水苔でしっかりと包み、年に一度ほど交換するのが良いです。
気をつけること(害虫・病気)
戸外で育てていると、春から秋にかけてはアブラムシやカイガラムシがつくことがよくあります。
特にアブラムシは新しく生えてきた葉につくため、生長を疎外しかねません。
また、反転病にも気をつける必要があります。
虫って寄ってくる?
虫が寄ってくるかというのは諸説あるのですが、戸外で育てると虫が寄ってくることはあるそうです。
気になる方は室内のみで育てる方が良いかもしれません。
僕は植木鉢で育てているのですが、夏場も特に虫が寄ってくることはなかったです。
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セファロタス・フォリキュラリス(フクロユキノシタ)にはどんな種類があるの?
前述した通りセファロタス・フォリキュラリス(フクロユキノシタ)は1科1属1種の食虫植物ですが、
元々生息していた地域によって個体差が結構あります。
付ける袋の大きさや色などによって名称が変わり、近年は様々な交配により特徴的な種が多く生み出されています。
セファロタス・フォリキュラリス
セファロタス・フォリキュラリス Cephalotus.folicularis
古くから日本でも愛好家に親しまれてきた一般的なセファロタスです。
袋のサイズは最大5㎝ほどです。
セファロタス・フォリキュラリス ジャイアント Cephalotus.folicularis "Giant"
近年、「ジャイアント」という表記のセファロタスがよく販売されるようになりました。
オーストラリアの一部のとある地域に、他よりも大型のセファロタスが生息していたようです。
そこから時間を経て日本でも親しまれるようになり、袋のサイズは最大で8cmになります。
セファロタス・フォリキュラリス ハマーズジャイアント Cephalotus.folicularis "Hummer's Giant"
「ジャイアント」の中でも更に大きいのがこの「ハマーズジャイアント」です。
セファロタスの中では最大サイズと言われていおり、非常に希少です。
セファロタス・フォリキュラリス エデンブラック Cephalotus.folicularis "EdenBlack"
黒系の袋を付ける種です。
ブラック系のセファロタスは「ジャイアント ブラック」など前述した種に色味が追加されて呼称されることもあります。
いくつかの品種がありますがどれも希少価値が高いです。
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セファロタス・フォリキュラリスってどこで買えるの?
セファロタス・フォリキュラリス(フクロユキノシタ)含む食虫植物って、いざ欲しいとなると中々見つからなかったりします。
それもそのはず、販売時期や、販売しているリアル店舗は限られているのです。
気になっていざ育てようかな、と思った時に、どこで販売されているかを事前に把握しておかないと、 予想以上に探すのが大変だったりします。
目安の販売時期
最も販売個数が多い:4月〜6月
探せば手に入る:7月〜10月
見つけるのが難しい:11月〜2月
だいたい3月の頭くらいから、輸入されると言われています。
食虫植物の中でも国内の流通数が少なく、セファロタス・フォリキュラリス(フクロユキノシタ)は中々に手に入りにくいです。
近年人気が上がってきているとはいえ、まだまだニッチな食虫植物の中でも流通数は少ないわけですから、ネット以外で入手するのは直売所やイベントを除くとかなり難しいでしょう。
大体4月くらいからなので、気温が上がってきてそろそろ半袖も着れるかな、というタイミングが最も良いと思います。
いくらくらいで買える?
どの販売店であっても大きな差がないのもセファロタス・フォリキュラリス(フクロユキノシタ)の特徴の1つかもしれません。
おおよそ2000円~5000円くらいの値がつけられることがほとんどです。
500円とか1000円ほどの差ですが、ジャイアントの方が若干高いくらいです。
どこで売ってるの?
リアル店舗では売ってることを見かけたことがありません。
食虫植物でもネペンテス(ウツボカズラ)やディオネア(ハエトリグサ)、サラセニア(ヘイシソウ)などは下記業態のお店で販売されている可能性はあります。
- ホームセンター
- 園芸専門店
- お花屋さん
- 植物園の売店
- ペットショップ
この辺りであればもしかしたら販売しているお店もあるかもしれませんが、
中々骨が折れると思います。
僕はセファロタス・フォリキュラリス(フクロユキノシタ)をリアル店舗で探すのは圧倒的に非効率だと思うのでやりません笑
ネットで購入
最も購入できるのはネットショップになります。
一つは3大モールです。 特に楽天やYahoo!ショッピングはたまに販売されていたりもします。
ネットは直で個体を確認したりはできないので、お店や商品のレビューをしっかり確認してからの購入をお勧めします。
最近は親切な店舗の担当者が多いので、心配な方は一度問い合わせてみてから購入を検討するのも良いかもしれないですね。
季節問わず販売していて、販売数が比較的多いため手に入る可能性が高いというのが最も強みと言えるのではないでしょうか。
それでも毎回すぐにソールドアウトになることが多いので、競争率は高いと思いますが、根気よく販売ページを見続けていれば買えるタイミングは来ると思います。
いくつものショップがあるのですが、個人的にお勧めしたいのは下記のお店です。
山田食虫植物農園が運営しており、種類の豊富さ、個体の状態の良さなどでマニアに人気なようです。
ネットでの購入に抵抗がなければ、利用してみてはいかがでしょうか。
直売所やイベントなどで購入
食虫植物愛好家の団体が不定期で開催している直売会や、 「食虫植物」関連のイベントなどでも購入ができます。
僕は東京の夢の島植物園で開催していた、直売会で販売されているのを見つけました。
リアル店舗での購入をしたい方は生産者のところに直接出向くか、イベントで手に入れるのが無難です。
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気になったら一度購入してみては?
セファロタス・フォリキュラリス(フクロユキノシタ)が気になる方はぜひ育ててみてはいかがでしょうか。
手に入れるのは中々至難の業ですが、ネペンテス(ウツボカズラ)やディオネア(ハエトリグサ)などにはない独特な雰囲気がたまらないです。
毎日見ていて飽きないですし、少しずつ大きくなってくると愛着も湧いてきます。
マニアの方だと、毛が多くて可愛いとか、こじんまりしてて可愛い、といった、やはり知っている人にしかわからない魅力がどんどん見えてくるのでしょう。
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セファロタス・フォリキュラリスを育ててみよう
セファロタス・フォロキュラリス(フクロユキノシタ)の生息域や育て方、購入方法までご紹介してきました。
虫を捕まえる独特な見た目と構造は一度ハマると、とても愛着のわく植物だと思います。
捕食袋のフタが元気なときは大きく開いたり、秋には紅葉したりと、 毎日見てても飽きることはありません。
また、室内のインテリアとしてセファロタス・フォロキュラリス(フクロユキノシタ)がいるだけで雰囲気がガラッと変わります。
ぜひこの機会にセファロタス・フォロキュラリス(フクロユキノシタ)を育ててみてはいかがですか。
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