食虫植物の進化

【食虫植物の進化⑧】粘り付け式食虫植物の進化と分類【ネぺ吉の夏休み自由研究シリーズ】

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【食虫植物の進化⑧】粘り付け式食虫植物の進化と分類【ネぺ吉の夏休み自由研究シリーズ】

粘り付け式食虫植物の進化と分類とは?食虫植物の進化を紐解く⑧

夏休みの自由研究のテーマに「食虫植物」はどうですか?

特異な進化を続ける食虫植物の進化を紐解く研究シリーズです。

大人も子供も楽しめるように、

なるべく文章をわかりやすく書くことを心掛けて書いています。

研究系の内容は小難しい文章や単語が多いですからね、、。

※本内容を転載する際は、「引用:ネぺ吉のブログ(https://nepenthes.jp)」と記載お願いします。

前回の内容はコチラ
【食虫植物の進化⑦】落とし穴式食虫植物の進化と分類【ネぺ吉の夏休み自由研究シリーズ】

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研究シリーズのまとめはコチラ
【食虫植物の進化:まとめ】食虫植物の進化を知る【ネぺ吉の夏休み自由研究シリーズ】

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粘り付け式食虫植物の進化と分類

粘り付き式食虫植物は、

昆虫を誘引してから接着剤で捕らえ、消化する食虫植物の一種です。

粘り付け式食虫植物の分類

粘り付き式食虫植物は

モウセンゴケ(ドロセラ)とムシトリスミレ(ピンギキュラ)が該当します。

モウセンゴケ(ドロセラ)は、

最も広域に生息している食虫植物で、

ユーラシア大陸からアフリカなど、

高山、寒地、湿地帯とさまざまな環境に適応しています。

種類は200種以上もいます。

関連ページ
【食虫植物モウセンゴケ(ドロセラ)とは】世界に200種以上生息している食虫植物。捕食の仕組みや花言葉、人気な種って?

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ムシトリスミレ(ピンギキュラ)も、

分布はとても広く、

北半球・南半球どちらもにも生息しています。

関連ページ
【食虫植物ムシトリスミレ(ピンギキュラ)とは】捕食の仕組みや花言葉、人気な種って?

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粘り付け式食虫植物の機能と進化

粘り付け式捕虫器は、食虫植物の一種であり、

昆虫を粘着質の液体で捕らえる仕組みを持っています。

この液体は、消化酵素も含まれており、昆虫を溶かして栄養として吸収します。

粘着質の液体は、葉の上にある毛状の器官から分泌されます。

この器官は、多くの種類の食虫植物に共通の特徴であり、名前は「捕虫毛」と呼ばれます。

粘り付け式捕虫器の驚くべき特徴の一つは、その進化です。

この植物は、昆虫を捕らえるための粘着質の液体を進化的に改良し、より効率的に昆虫を捕らえるようになっています。

また、粘着質の液体には、昆虫を誘引するための香気化合物も含まれています。

このような進化は、食虫植物が生き残りをかけて行っている証でもあります。

粘り付け式捕虫器の仕組みと驚くべき特徴

粘り付け式食虫植物は、

昆虫を誘引するために粘着性のある液体を放出し、

昆虫がくっついてしまうことで捕獲します。

この液体には消化酵素も含まれており、昆虫を消化して栄養を得ることができます。

この仕組みは非常に効果的で、大きな昆虫も捕獲することができます。

その形状や液体の粘着性、香りなどが多様で、様々な種類が存在します。

モウセンゴケ(ドロセラ)は、液体に含まれる酸が昆虫を誘引することが知られています。

ムシトリスミレ(ピンギキュラ)は、液体が強力な接着剤のように働くため、

昆虫が触れると逃げられなくなります。

粘り付け式食虫植物の進化史

粘り付け式食虫植物)は、

恐竜のいた1億年以上前に現れ、古代から現代に至るまで進化を続けています。

モウセンゴケ(ドロセラ)の進化の歴史

1億6000万年前: モウセンゴケ(ドロセラ)属の祖先が出現する。

1億年前: モウセンゴケ(ドロセラ)属が初めて出現する。

約1,000万年前: モウセンゴケ(ドロセラ)属が多様化し始める。

現在: 粘液を分泌する触手や巻きひげ、葉の形状が多様化し、世界中に分布する約200種類のモウセンゴケ(ドロセラ)属が生息。

ムシトリスミレ(ピンギキュラ)の進化の歴史

約1億5000万年前: ムシトリスミレ(ピンギキュラ)属の祖先が出現する。

約1,300万年前: ムシトリスミレ(ピンギキュラ)属が誕生。

約1,200万年前 - 約400万年前: ムシトリスミレ(ピンギキュラ)属が種の形態を多様化させ、世界中に分布する現在のムシトリスミレ属の祖先が誕生。

約400万年前 - 現在: 現在のムシトリスミレ(ピンギキュラ)属が分布し、世界中に約80種類が存在する。

粘り付け式式食虫植物の適応力と生態系の変化

近年の研究では、食虫植物が生息する生態系にも変化が生じていることが分かっています。

ムシトリスミレ(ピンギキュラ)属の一種であるピンギキュラ・アルピナは、

高山帯で生息するショウジョウバエを捕食することで、その地域の生態系に貢献していると考えられています。

ピンギキュラ・アルピナがショウジョウバエを捕食することで、

ショウジョウバエの個体数が減少する可能性があります。

その結果、ショウジョウバエが食べる植物や、ショウジョウバエが餌とする他の生物に与える影響が変わる可能性があります。

一方で、ショウジョウバエを捕食することで、ショウジョウバエの数が増えすぎることを防ぎ、

その地域の生態系のバランスを保つことができるとも考えられています。

食虫植物が生息する生態系においては、食虫植物自体が捕食者としての役割を果たすことで、

その生態系全体のバランスを維持する役割があると言えます。

このように、食虫植物は自らの適応力によって、極端な環境下で生き残ることができるだけでなく、生態系にも影響を与えることがあるということが分かっています。

粘り付け式食虫植物の進化と分類

シリーズ第八弾は食虫植物の粘り付け式食虫植物をテーマにしてみました。

どのように進化してきたのか、いかがでしたか?

 

本シリーズは全10記事にて作成しています。

ぜひこの機会に食虫植物の進化の過程を知ることで、

知らなかったことを知れたり、

改めての魅力に気づいたりするキッカケになったらうれしいです。

続きはコチラ
【食虫植物の進化⑨】吸い込み式食虫植物の進化と分類【ネぺ吉の夏休み自由研究シリーズ】

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研究シリーズのまとめはコチラ
【食虫植物の進化:まとめ】食虫植物の進化を知る【ネぺ吉の夏休み自由研究シリーズ】

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  • この記事を書いた人

ネペ吉

ネペンテス(ウツボカズラ)にハマった食虫植物。 仕事はセレクトショップにて8年経験ののちWEB業界に転職した。 柴犬を飼って、自然に囲まれた場所で生活をすることが夢。

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