ホームセンターや園芸店など、身近なお店で販売されているネペンテス・ベントラータ。
誰しも一度はどこかで見たことがあるのではないでしょうか。
アラータとの見分け方や育て方、オススメの栽培方法、トリビアまでご紹介しています。
ネペンテス・ベントラータの基本情報
日本国内で最も流通しているネペンテス(ウツボカズラ)の一種。
分類から生息場所、葉の形状などベントラータの特徴を紹介します。
オススメ度 | ★★★★ |
栽培しやすさ | ★★★★★ |
入手しやすさ | ★★★★★ |
価格の手頃さ | ★★★★★ |
見た目の良さ | ★★★ |
※見た目は完全な主観です
分類
分類 | 被子植物 | angiosperms |
真正双子葉類 | eudicots | |
コア真正双子葉類 | core eudicots | |
目 | ナデシコ目 | Caryophyllales |
科 | ウツボカズラ科 | Nepenthesceae |
属 | ネペンテス属 | Nepenthes |
種 | ネペンテス・ベントラータ | Nepenthes 'xventrata' |
ヴェントラータ、ペントラータと表記されることも多く、
ネペンテス・アラータと並んで国内で最も流通している種の一つです。
ネペンテス・アラータと表記されていることもしばしばあり、見た目はあまり差はありませんが、
葉の形状が異なり、ベントラータは成長すると赤味が強くなる個体が多いのが特徴です。
アラータとベントリコーサ(Nepenthes.alata × Nepenthes.ventricosa)の天然の交配種です。
生息場所
マレーシア、ボルネオ島、スマトラ島などに生息しています。
交配種が多数存在するため、正確な繁殖地は定かではありません。
捕虫袋の大きさ
生長すると10cmから15cmほどのサイズになり、
次第に袋に赤味を帯びてきます。
ネペンテスの中ではそこまで大きくないので、室内でも育てやすい種です。
捕虫袋の特徴
形はアラータの特徴が強いですが、ベントリコーサのように少しツルっとしていて、
毛も少ないです。
蓋と袋の口の部分が赤く、底は綺麗なグリーン色になりますが、アラータと比較すると少し赤味の色が赤茶っぽいです。
葉の特徴
細長く少し波打った葉を付けるのが特徴です。
アラータと捕虫袋が似ていて見分けが付きにくいですが、葉の形状ははっきりと違うため、葉の部分で見分けることができます。
また、色は青みが強いグリーン色です。
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ネペンテス・ベントラータの育て方
参考程度ですが、ベントラータの理想の環境です。(標高はアラータとベントリコーサの標高から算出しています)
最低 | 最高 | |
標高 | 775m | 1825m |
日中の気温 | 23℃ | 30℃ |
夜間の気温 | 13℃ | 20℃ |
ネペンテス(ウツボカズラ)の中では生長が特に早く、育てる環境さえしっかり整えることができれば春から秋にかけて袋が大きく生長していくのが楽しめます。
寒さにも比較的強いので、入門種とも言われています。
室内で育てるとインテリアとしてもオシャレな雰囲気になりますよ。
ネペンテス・アラータ(ヒョウタンウツボカズラ)の栽培表
日照度合い | 50%程度の遮光 |
水やり頻度 | 頻繁に与える |
乾燥 | あまり強くない |
日当たり
ネペンテス(ウツボカズラ)は日の当たる場所を好みますが、ベントラータは強すぎる日光はNGです。
半分が遮光できるくらいの陽の光で十分に育ちます。
特に夏は直射日光に当てないように注意しましょう。
水やり
気温の高い夏は用土が乾いたら頻繁に水やりをしてください。
空中湿度が重要なので、葉水を適度に与えると良いです。
用土
水苔もしくは鹿沼土などの保水性が良いものがオススメです。
栽培環境によって相性はありますが、
水苔で育てれば間違いないでしょう。
オススメの栽培方法
ベントラータは入手の手頃さもあってか、鉢で育てている方が多いですが、
水苔を用いて、鉢で育てる栽培方法がオススメです。
春から秋は戸外で、冬は室内で育てるのが良いです。
葉が伸びてくると葉が大きく生えてくるので、適度に剪定(切り戻し)をすると、
捕虫袋が大きくなりやすくなります。
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ネペンテス・ベントラータの価格
ネペンテス(ウツボカズラ)の中でも特に入手しやすく、交配種なだけあって寒さにも比較的強いです。
一度もネペンテスを育てたことがない方でも手に取りやすい価格です。
ネペンテス・アラータの相場
手のひらサイズであれば500円から1000円ほどで販売されています。
3号で2000円前後、4号からは3000円以上になります。
ネペンテス(ウツボカズラ)の中で、最も価格帯が安いです。
ネペンテス・ベントラータが購入できるお店
ネペンテス・アラータと同様に、日本国内でも流通数が多いことから、
お花屋さんや東急ハンズ、ホームセンターなどで購入できます。
赤味の綺麗な個体がネットで販売されていたりもするので、少し生長したネペンテスが欲しい、すぐにインテリアとして置きたいという方はネットで探してみるのも手です。
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知ってるようで知らない?食虫植物のトリビア②
ネペンテス(ウツボカズラ)の捕食袋の中には消化液があります。
蜜腺から分泌される物質で虫や小動物を誘き寄せます。
この消化液は捕虫袋に落下した生物を消化するためのものですが、
成分はほとんど水でできており、毒性もありません。
袋のフタが開く前の消化液は飲めると言われており、一部のマニアには飲んでみた人もいるようです。
消化液はどのような味がするのでしょうね。
イメージだと塩酸のような強力な酸性の液体化と思っていたので、この話を知った時は結構驚きました。
そんな食虫植物のトリビアでした。
ネペンテス・ベントラータを育ててみよう
入門種の一つでもある、ネペンテス・ベントラータ。
価格帯が手頃で、捕虫袋と生長するにしたがって赤味がでてくるのはこの種ならではです。
ぜひこの機会にベントラータを育ててみるのはいかがでしょうか。
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