タヌキモ(水生ウトリクラリア)はタヌキモ科タヌキモ属の食虫植物!
この記事はこのような方にオススメ
- タヌキモ(ウトリクラリア)にどんな種類があるのか知りたい
- 特徴を知りたい
- 栽培しやすい種を知りたい
タヌキモ(水生ウトリクラリア)は世界で最も広域に繁栄している食虫植物で、約250種以上が確認されています。
ウトリクラリアに属するタヌキモとミミカキグサは種のおよそ15%が水生、80%が陸生、残りは着生や岩生の植物です。
日本で分類されている呼び名と学名が混同していて非常にわかりずらいのですが、
主に、4つに分類されます。
・水生植物
・陸生植物
・着生植物
・岩生植物
このうち、日本でタヌキモと呼ばれる水生植物は属全体の15%ほどを占めます。
定番種から、人気種まで形はさまざま
元々広域に分布しているタヌキモ(水生ウトリクラリア)なだけあって、
見た目も雰囲気も全く異なるような種が多く存在します。
住む環境によって同じ属性であっても全く異なる植物に見えるのは不思議ですよね。
ここでは「日本在来種」「世界にいる品種」としていくつか紹介していきます。
色々な種類を知り、好みの種を探すのも楽しいですよ。
-
【食虫植物タヌキモ(水生ウトリクラリア)育て方】管理方法って?準備するものやオススメの栽培方法
続きを見る
-
【食虫植物】初心者必見!ホームセンターで購入できる食虫植物って?販売時期、購入時のポイント、育て方など【全31種】
続きを見る
日本にいるタヌキモ(水生ウトリクラリア)
主に水草として観賞用に栽培されることの多いタヌキモ(水生ウトリクラリア)ですが、
日本在来の種はほとんどの都道府県で絶滅危惧種・準絶滅危惧種(レッドリスト)に掲載されています。
なので、栽培するときは自然界のものではなく、販売されているものにしましょう。
ウトリクラリア・オーストラリス Utricularia.australis (和名:イヌタヌキモ)
可愛い黄色い花を咲かせる種です。
日本でも利根川水系の池などに現存していますが、準絶滅危惧種に指定されています。
ヨーロッパや中国、オーストラリアにも生息していて、国内で出回っているものは海外産です。
ウトリクラリア・ミノール Utricularia.minor (和名:ヒメタヌキモ)
個体によっては薄黄色や黄緑の花を咲かせることがありますが咲かせることが少ないです。
小型の種で土中にも茎を伸ばし、湿地や湖などの浅いところに自生します。
ウトリクラリア・オーストラリス エフ・フィクサ Utricularia.australis f.fixa (和名:チョウシタヌキモ)
千葉県銚子に現存する希少種で、繁殖されている区画は自治体に保護されいています。
この種はタヌキモ(水生ウトリクラリア)の中でも特殊で、沈水型として、水底で生長します。
ウトリクラリア・エクソレータ Utricularia.exoleta (和名:イトタヌキモ)
別名ミカワタヌキモとも呼ばれる小型種で、
スポンジのような状態で生息していて、日本では絶滅危惧種に指定されています。
ウトリクラリア・マクロリザ Utricularia.macrorhiza (和名:オオタヌキモ)
日本では北海道と北東北の一部にしか自生していない希少種です。
名前の通り、大型のタヌキモ(水生ウトリクラリア)で、捕虫嚢が種の中でも非常に多いです。
ウトリクラリア・ブルガリス Utricularia.vulgaris (和名:タヌキモ)
2005年にゲノム解析によってイヌタヌキモとオオタヌキモの自然交配種と確認されました。
タヌキモ(水生ウトリクラリア)全体をこの種として指すことも多いです。
準絶滅危惧種に指定されています。
ウトリクラリア・ディモアファンザ Utricularia.dimorphantha (和名:フサタヌキモ)
日本固有種で茎長は30cm~80㎝ほどのサイズになりますが、
近年特に個体数が減っていて、絶滅危惧種に指定されています。
黄色い花を咲かせます。
世界にいるタヌキモ(水生ウトリクラリア)
ユーラシア大陸やオーストラリア大陸、アメリカ大陸などに広く生息している、タヌキモ(水生ウトリクラリア)の中では日本に帰化している種も存在します。
海外産のタヌキモ(水生ウトリクラリア)を日本の川や池、湖に投棄する人が増え、問題になっています。
ウトリクラリア・インフレイタ Utricularia.inflata (和名:エフクレタヌキモ)
北アメリカ原産のタヌキモ(水生ウトリクラリア)で、繁殖能力が非常に高い種です。
日本でも静岡県や関西で帰化が確認されています。
生態系被害防止外来種に指定されています。
ウトリクラリア・ギッバ Utricularia.gibba (和名:オオバナイトタヌキモ)
アクアリウム用の水草として人気のタヌキモ(水生ウトリクラリア)です。
イトタヌキモに似た花を咲かせることから、和名が付けられました。
ただし、花の大きさはイトタヌキモの2~3倍ほどになる大型種です。
-
【ウトリクラリア・ギッバ(オオバナイトタヌキモ)】綺麗で大きな花を咲かせるタヌキモ(ウトリクラリア)の人気種。基本情報や特徴など
続きを見る
タヌキモ(水生ウトリクラリア)をもっと知りたい?おすすめスポット
育てる前に実物を見てみたい、興味はあるけど育てるまではいかない、という方はタヌキモ(水生ウトリクラリア)を直接見に行くのも良いです。
僕は10年程前から食虫植物を育ててみたいという気持ちがあったのですが、なかなか、いざ購入し育てる、というところまでには時間がかかりました。
ここでは食虫植物が数多く見られる植物園を紹介します。
東京、夢の島
新木場の夢の島にある「夢の島熱帯植物館」です。
植物館のある場所が公園で、運動場などがあります。近くに飲食店はないので、持参するか駅まで食事を済ませてから向かうのをオススメします。
東京、新宿御苑
世界一、人口密度の高い(?)新宿にある「新宿御苑の大温室」です。
新宿御苑自体が大きな公園になっているので、大温室以外にも原っぱでピクニックしたり、近場の飲食店に寄ったりもでき、一日中楽しめるのも良いです。
大阪、 咲くやこの花館
関西きっての食虫植物を取り扱う「咲くやこの花館」では常設展でも十分に多種多様な食虫植物を見ることができます。
ここの特徴は亜熱帯と高山帯、どちらの食虫植物も見れることではないでしょうか。
食虫植物の聖地?兵庫フラワーセンター
日本国内で食虫植物好きに最も有名な植物園といえばここでしょう。
「食虫植物の聖地」と言われるくらい数多くの食虫植物が栽培されており、「食虫の神」と呼ばれる栽培のスペシャリストが在籍しています。
まだ僕は行ったことがないのですが、兵庫に足を運んだら必ず行きたい植物園です。
タヌキモ(水生ウトリクラリア)を育ててみよう
ひとえにタヌキモ(水生ウトリクラリア)といっても、さまざまな見た目があります。
最初は1つだけだったけど気づいたら、、という栽培家の方も珍しくありません。
もしこの中でも気になった種がいたら、実店舗やネットで探してみるのはいかがでしょうか。
一度その魅力に気付くと、きっとハマりますよ。
-
【食虫植物タヌキモ(水生ウトリクラリア)購入方法・販売価格】ホームセンターから人気のネットショップなど
続きを見る
-
【食虫植物タヌキモ・ミミカキグサ(ウトリクラリア)とは】捕食の仕組みや花言葉、人気な品種って?
続きを見る
-
【食虫植物】奇妙な見た目や魅力を持つ、不思議な食虫植物は800種以上!捕食方法4分類!人気種から、生息域、特徴、捕食の仕組みなどを紹介します
続きを見る